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2012年4月30日 (月)

歌ことばのひびき(承前)

服を買わない夫です。人の服装を見るのは大好きですが、自分のは鏡に映す以外では見られないから興味が湧かないし、第一、着映えのする人間でもありません。店員とあれこれ話しながら選ぶのが苦手なのです。

それはさておき、「かりん」5月号の特集。短歌は韻文ですので、韻律と意味がうまく重なるように作ってやる必要があります。でも、この散文的な時代に、無理に朗々とした韻律で歌うと、かえって浮いてしまうということはありましょう。

奥さんは、自己抑制的な詠嘆のできる人で、知的で悲しい韻律を現代短歌の上で作り上げました。いつも隣で見ながら、「自分はもっと破れた人間だなあ」と自覚させられます。歌の作りも、自然に違うものとなります。

韻律は、ひびきとリズムのこと。リズムは、たくさんの名歌を読んで舌の上に乗せていれば、かなり身につくように思います。いっぽうで、ひびきのほうも、ある程度は身につく(ア行、カ行、サ行の音の使い方など)のですが、こちらのほうがむずかしいかもしれません。

あるいは、歌を作るときにリズムやひびきのことばかり考えると、かっこういいけれど、空疎な歌になりがちです。また、「これぐらいの内容をこういう韻律で」というような思惑で作ると、柄が小さくなります。

すぐれたひびきの歌を作るのは、頭ではできませんね(平凡な結論ですみません)。

坂井修一

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