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2012年7月 2日 (月)

MITと芸術

6月の最終週は、米国ボストンに出張していました。

コンピュータサイエンスについては、フェイスブックで公開討論しているので、そちらを坂井の名前で検索してみてください。

ボストンは米国の芸術の都で、ボストン美術館、イザベラ・スチュアート・ガードナー美術館、ボストンシンフォニー、バークリー音楽学院など、著名な施設・機関があります。今回も、仕事の合間に2つの美術館に行きました。

いっぽうで、ハーバード大学やMIT(マサチューセッツ工科大学。坂井は1991-1992年にここに勤務していました)も芸術的な雰囲気に満ちあふれています。ハーバードは3つの美術館・博物館をキャンパス内にもっていますね。

MITと芸術の関係については、日本ではあまり語られることがありません。ところが、MITは予算の1%を芸術に使うことが内規としてあるのだそうです。そういえば、キリアン・コートには、ヘンリー・ムーアの大きな彫刻が置かれていますね。

たかが1%と侮るなかれ。MITが一つの国家だとすると、そのGDPは世界で11番目!となります。

つまり、生産力だけに限ると、

MIT ≒ インド(国全体)
MIT > 韓国

となります。SamsungやLGや現代自動車をかかえる韓国全体を「量」の上ではるかに凌駕する機関なのです(「質」ははるかに高い)。

ただの大学ではありません。

なぜ1%ものお金を、と思われるでしょう。私も詳細は知りませんが、科学技術の最先端で真に創造的なことをしようとすれば、芸術的センスが必要となります。アップル社など、きわめて世俗的な例。新世代の発電技術や、ICT、バイオ、ナノテクなど、先端はとてもアーティスティックでしょう。日本的な職人技や改良技術もたいせつですが、これが新しい世界を作るわけではありません。

イノベーションなくして未来なし、というのがグローバリゼーションの結論なら、MITのような組織が世界中で唯一勝ち残れるものとなるでしょう。そのために芸術が必要だ、というのは、なかなか本質的なことのように思われます。

(坂井)

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