« 家持と女たちと恋のうた | トップページ | 『和歌の読み方』(改版) »

2013年1月25日 (金)

谷村新司さん

毎日芸術賞の授賞式で、受賞者の谷村新司さんとお話する機会があった。

当日、谷村さんは、ピアノ伴奏だけで、「風の子守歌〜あしたの君へ」と、「昴」を歌った。どちらもみごとな熱唱で、拍手が鳴りやまなかった。

谷村さんは、アリスの時代に「セイ・ヤング」というラジオの深夜番組を担当していて、中学高校の頃、私はこれを聴きながら受験勉強をしていた。今、谷村さんといえば、「昴」と思う人が多いが、われわれ世代には、まず「今はもうだれも」や「青春時代」(ばんばひろふみのものとは違う)を思い出す人が多いだろう。いや、さらに前の「走っておいで恋人よ」かもしれない。等身大の先輩を見る思いで、売れないアリスの歌をひそかに愛唱しつづけた。

「チャンピオン」以後のアリスは、いかにもりっぱだと思うが、かつて私の愛したアリス、私の愛したチンペイとはすこし違ってくる。別の役割、別の価値を負った。それはそれでたいしたことだと思う。へたな外交官(!?)よりもずっと国際的影響力があることを、私たちはよく知っているし、彼は立派にその役割を果たしている。

当日、少し酔っていた私は、谷村さんに、「あなたは今もすばらしいと思うが、『セイ・ヤング』時代が一番好きだった」、と言った。谷村さんは、じっとうなずいて、「皆さんそれぞれの時代に自分たちを愛してくださっている。それはとても嬉しいことだ」とおっしゃっていた。

(坂井)

« 家持と女たちと恋のうた | トップページ | 『和歌の読み方』(改版) »

芸能・アイドル」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/584940/56621963

この記事へのトラックバック一覧です: 谷村新司さん:

« 家持と女たちと恋のうた | トップページ | 『和歌の読み方』(改版) »