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2013年9月10日 (火)

スタヴローギン(自歌自註)

おもひみよネットのかなたしんしんと一万人のスタヴローギン 『縄文の森、弥生の花』坂井修一

この夏に出した歌集の巻頭歌で、さっそく俳人の長谷川櫂さんが読売新聞「四季」の欄でとりあげてくださった。

「今やインターネットは蜘蛛(くも)の網のように地球をおおうが、無数の結び目にいる人間は姿が見えない。その果てしない闇黒(あんこく)に思いをはせる歌。スタヴローギンはドストエフスキーの長編小説『悪霊』の主人公。いわば真空のような虚無主義者。」(「読売新聞」7月25日朝刊)

今日、インターネットは日常生活の大きな部分を占めるようになったが、サイバーテロや標的型攻撃の舞台でもある。テロや詐欺のように実利的な犯罪行為をしかける人物の意図は読みやすいが、スタヴローギンのように複雑でカルト的なニヒリストのそれは読みにくく、影響力は深刻である。1万人のスタヴローギンが同時に引き起こす100万件のネチャーエフ事件。そんなものを想像してみれば、おのずから慄然とするものがあろう。

この歌については、私自身の著作『知っておきたい 情報社会の安全知識』(岩波ジュニア新書)などもご参照いただければ幸いだ。

(坂井)

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